
英語の発音のルールに悩んでいる人
「英語の発音難しすぎ…。英語の発音に決まったルールってないのかなぁ。リエゾンとかリダクションとかいう言葉を聞いたけど、これってどういうルールなんだろう?」
こんな疑問に答えます。
・英語の発音ルールを知る意味
・リエゾン(リンキング):音と音がつながる
・リダクション:スペルにある音がなくなる
・フラッピング:Tの音がDに変わる
この記事を書いている僕は、英語勉強歴7年ほど。
大学では、第二言語習得(効率のいい英語の習得方法を学ぶ学問)と英文学を専攻していました。
現在は、ネイティブに近いレベルで英語を話せるようになっています。
今回は、英語の発音のルールを解説します。
結論から言うと「英語の発音には3つの大きなルールがあり、発音のルールを知るとリスニング力がかなり上がる」です。
英語の発音ルールを知る意味
英語の発音のルールを知っていると2つの大きなメリットがあります。
・発音ルールを知るとリスニング力が伸びる
・ルールに従って発音すると、日本人でもネイティブのような英語の発音ができる
発音のルールを知るとリスニング力が伸びる
発音のルールを知ると、ネイティブの英語が聞きやすくなります。
英語には音がつながったり無くなったりという変化があります。
この規則を知らないと、文字で書かれている文章ならわかるのに、発音されると分からないという状況になります。
ルールに従って発音すると、日本人でもネイティブのような英語の発音ができる
発音のルールに従って話すと、ネイティブに近い発音ができるようになります。
ネイティブはルールを知らずに話していますが、英語が母国語でない僕たちは発音の法則を覚える必要があります。
それでは、ここから発音のルールを1つずつ解説していきます。
リエゾン(リンキング):音と音がつながる
リエゾン(リンキング)とは「単語の終わりの音」と「次の単語の始まりの音」が繋がって聞こえることを言います。
リエゾンの例
まずはこちらの音声を聞いてみてください。
この音声では、「I like him」と発音しています。
「アイライクヒム」ではなく「アイライキム」と発音しており、「ク」と「ヒ」がつながって聞こえると思います。
続いての例:「I will be late tonight.」の発音です。
「late」の終わりの「t」の音と「tonight」の始まりの「t」の音がつながって「レイトゥナイ」と聞こえます。
リエゾン(リンキング)が起こる条件
リエゾンは、つなげて発音した方が言いやすい場合に起こります。
いくつかのパターンがあるのですが、特に記憶する必要はありません。
音と音がつながるということを意識してリスニングをしていれば、自然とパターンを覚えていきます。
アメリカ人の一般的な人はかなり音を繋げて発音する傾向があります。
海外ドラマを見るときには、この法則を意識してみてみるとより聞き取りやすくなります。
リダクション:音がなくなる
リダクションとは「スペルには存在する音が消えること」です。
リダクションの例
「That’s good」の「good」に注目して聞いてください。
「good」の「d」の発音がほとんど消えています。
続いての例:「I’m going」
「アイムゴーイング」ではなく「アムゴーイン」と聞こえます。
この場合「アイムゴーイング」から「イ」と「グ」の音がなくなっています。
リダクションが起こる条件
英単語の終わりの部分、もしくは前置詞で起こりやすいです。
ただし、絶対的なルールはありません。
例えば「I’m going」の例の場合、「go」だけ聞こえれば文脈で伝わるので、極端に言えば「ゴー」以外の音はなくしても大丈夫です
こんな感じに発音しても通じます。
場所が決まっているわけではない
リエゾンと同じように、こちらも必ず起こるわけではありません。
人によって、状況によって音がなくなる場合なくならない場合があります。
例えば、彼ではなく「私が」行く、というように「私」を強調したいときには、日本語だったら「わたし、行きます」ではなく「わたしが行きます」と表現できます。
英語にはこの違いを表現する言葉がないので、「I’m going」の「I’m」をしっかりと発音して、「わたし」が行くことを強調します。
フラッピング:Tの音がDに変わる
「t」の音が「d」になることをフラッピングと言います。
Flapped Tとも呼ばれていて、舌を上顎にFlap(パタパタと叩く)することから呼び名が来ています。
フラッピングの例:better と butter
まずはこちらの音声を聞いてください。
「I want the better butter」と発音しています。
「ベター」「バター」ではなく「ベダー」「バダー」に近い発音になっています。
フラッピングが起こる条件
この法則にははっきりとルールがあります。
・「t」が母音に挟まれている
・「t」の直前にアクセントがある
イギリス英語では起こりにくい
イギリス英語で発音された音声を聞いてみてください。
「べツァー」「バツァー」に近い音が聞こえます。
このように、イギリス英語では「t」の音が「d」に変わるフラッピングは起こりません。
実は、発音よりもアクセントの方が大切
英語を伝えるには、発音よりも「アクセント」の方が大切です
アクセントとは単語の中で強調して発音する部分のことです。
例えば、「exit」(カタカナで表記するとエグジッ)という単語で考えてみます。
「exit」のアクセントは一番はじめの「エ」の音につくので、「エグジッ」という発音になります。
これを「ジ」の音にアクセントつけて「エグジッ」と発音すると100%伝わりません。
少しくらい発音が間違っていても英語は伝わるのですが、アクセントを間違えるとほとんど通じないので、発音よりアクセントが大切です。
発音のルールについてさらに詳しく知りたい場合
発音の法則・ルールについてさらに詳しく知りたい場合には、「American Accent Training」という本がおすすめです。(全世界で発音の授業に使われている有名な教材です)
僕自身はフィリピンの語学学校でインターンをしていた頃にこの本を使って学習して、アメリカのナチュラルな発音のルールを勉強しました。

本で勉強するのが苦手な場合には、とにかく海外ドラマや映画を見て、実際に使われている例を知るというのも効果的な勉強方法です。
参考:英語のリスニングは映画・海外ドラマで【おすすめの動画サービスも紹介】
まとめ
・発音ルールを知るとリスニング力が伸びる
・ルールに従って発音すると、日本人でもネイティブのような英語の発音ができる
・リエゾン(リンキング):音と音がつながる
・リダクション:スペルにある音がなくなる
・フラッピング:Tの音がDに変わる